ベトナムの葬式は頭にトイレットペーパー?洗骨葬など

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トライオートFX

私はベトナムの葬式を100回は見た。というのも通勤ルートに葬儀場があるからだ。

初めて見た時は驚いた。だって、頭にトイレットペーパーを巻いた人たちが、ぞろぞろと列をなして歩いていたからだ。何かのお祭りかと思ったが、表情をみて気が付いた。

ここではベトナムのちょっと面白いお葬式や、「お仏壇のはせがわ」と「やずや」の話をする。

ベトナムの葬式は頭にトイレットペーパー?町内会の祭り?

頭に巻いているのはトイレットペーパーではなくて白い鉢巻きだった。親戚などがつける。

町中の住宅地でも、たまに葬式に出くわす。葬式というかお通夜に近いかな。

最初は祭りかと思った。だって、みんなが集まって、お酒を飲んだり、トランプをやったりして、いつもの爆音で音楽が鳴っているのだ。
お通夜の食事には、関係ない人も参加できちゃうらしい。そのうち、みんな酔っぱらってきて騒ぎ出したりトランプを始めたりするようだ。

葬式を派手にやるのは、故人を明るく送り出すということらしい。なかなか良い考えだと思う。

しかし、長いと3日間もやるらしい。遺族は大変だ。もちろん短くすます家庭もあるだろう。

その他の情報としては、開始時間や納棺や埋葬の方角が占い的なので決まってるとか、葬式では鏡を隠すとか、埋葬まで誰かが泣き続けないといけないから泣きアルバイトがいるとか、似せ札をばらまくといった風習がある。

ベトナムでは土葬をして、数年後に骨を掘り出して洗う

ベトナムでは土葬が一般的である。少し郊外にいくと、田んぼや畑の中にお墓がある。

普通の田んぼの中に、いきなりポツンとお墓があったりする。完全に肥料になってる感じだ。

面白いのは、3年後に掘り起こして、骨を洗ってから、また埋葬するのだ。
これは「洗骨葬」と言って中国南部、沖縄、朝鮮にもあるらしい。他にも世界中であるとか。

ベトナムも日本も仏教国である。お釈迦様は火葬だったことから、普通は仏教徒は火葬を目指す。しかし、現実的には手間のかからない土葬が主で、火葬ができるのは高貴な者だけだったらしい。これは日本も同様であった。


日本は、明治以降に火葬が定着したが、ベトナムの火葬はまだ値段が高く、お金持ちや都心部の人だけのようだ。ちなみに私の通勤経路にあるのは火葬場だ。

以下は、洗骨葬の様子。骨の遺体が出てくるので、苦手な人は見ないように。

おぶつだんのはせがわ

実は「お仏壇のはせがわ」が以前ベトナムで事業を行っていた。仏壇ではなくて不動産である。ホーチミンで結構有名なデパートのZenPlazaだ 。たぶん禅から来ている。


1985年のプラザ合意の後、日本では円高が進んだ。円高が進むと、海外から見て日本の物は高くなってしまうため価格競争力の点で不利になる。そのため、コスト削減を目指して企業が海外へ出て行った。多くの日系企業がタイや東南アジアへ 進出した。

ところが1997年のアジア通過危機で不動産が暴落した。その時に、お仏壇のはせがわをキュウサイしたのは、にんにく卵黄 や黒酢の「やずや」の女社長だったらしい。

なんで今は、やずやの現地法人( ZENPLAZA Co.,Ltd. )がZenplazaを経営している。ハノイにもSunRedRiverという高級アパートがあるらしい。
※追記。Zenplazaは2019年に野村不動産が取得したようだ。ニュースに書いてあった。

ちなみに、やずやはホーチミンで健康食品事業も開始している。
ベトナム人の健康意識は、かなり高まっている。日本に一時帰国する際には、うちのベトナム社員らから「親にあげたいから」といって、医薬品やサロンパスや血圧計などを買ってきてくれと頼まれる。

余談
やずやの美世子会長は、他にも倒産企業をキュウサイしたりしているらしく、そもそも本業もスゴく、九州では有名な実業家である。

九州ベトナム友好協会の会長もやっているらしい。ちなみに、やずや が健康食品に本腰いれたのは青汁のキューサイの長谷川社長との出会いらしい。この辺りの話は面白い。

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