FX、米国株、ゴールド、ビットコイン。米ドルが基軸通貨であることを理解すべし

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トライオートFX
リリーちゃん
リリーちゃん

FX、米国株、ゴールド、ビットコイン。なんでもそうだけど「基軸通貨USD」について知らないと、世界経済や軍事の流れを理解できないわよ。

猿子
猿子

は?なんそれ?

FX、米国株、ゴールド、ビットコイン。米ドルが基軸通貨であることを理解すべし

今の基軸通貨は米ドルだよって話

まず、基軸通貨を一言で説明すると「世界中で通用する通貨のキング」のことだよ。
ちなみに、今の基軸通貨は「米ドルUSD」だ。

米ドルがあれば世界のどの国にいても両替ができるし
発展途上国を旅行していると、米ドルで直接買い物ができたりするよね。
基軸通貨ってのは世界のどこにいても価値が認められている基本の通貨ってことだ。

リリーちゃん
リリーちゃん

画像は、カンボジアの空港にあった吉野家です。
値段は「$ドル」で書かれている。牛丼Regularサイズが5.5ドルだから600円くらい。
味は、まぁ普通に美味しいけど、日本よりも具が沢山入っていたよ。

銀、金、ポンド、米ドル。基軸通貨の移り変わり

基軸通貨の条件は「世界で通用すること」なんだ。
なぜ、基軸通貨が必要かというと、世界の国々が貿易をする時には、その支払いに使える通貨が必要だよね。

「通貨」とは、まぁ価値を交換できる媒体という感じだよ。

例えば、戦国時代に日本は鉄砲が欲しかったとする。
ポルトガルは鉄砲を売る時に、鉄砲よりも価値がある物と交換したい。
それは日本だけで使われてる紙のお札じゃ意味がない。
どこの国でも取れる、お米もいらない。

マレーシアのマラッカにある大航海時代の船

欲しいのは世界のどこに行っても価値が認められる物なんだ。
それが金や銀だったんだ。

①特にはシルバーが世界の基軸通貨だった。
シルバーは世界の国で価値があると認識されていたので、シルバーをコインにしている国が多かった。

リリーちゃん
リリーちゃん

シルバーを通貨にして、色んな国と貿易をしたりできたの。
だから、お金を扱うところを「銀行」っていうのよ。「銀座」とかも同じよ。

②同時にゴールドも世界の通貨だったんだ。
世界中でシルバーを掘ったのでシルバーの価値が下がっていった。そのため、世界の人々はもっと希少価値のあるゴールドを重要視するようになった。

ゴールド(AU)は、非常に安定した性質を持っていて、柔軟で熱や電気の伝導率が高く、酸化もし難いんだ。非常に使い勝手が良い金属なんだ。

③1822年くらいからイギリスのポンド。
当時、世界を支配していたイギリス帝国のお金「ポンド」が基軸通貨になった。
当時のイギリスは世界の半分くらいのゴールドを持っていたので、「ポンドはゴールドと同じ価値だよ!」って話にして、ポンドを基軸通貨として世界に認めさせたんだ。
もちろん武力を背景にして。

リリーちゃん
リリーちゃん

ちなみに、そのイギリス帝国にお金を貸していたのは、有名なロスチャイルド家というユダヤ人の銀行系財閥よ。
ロスチャイルド家の話を陰謀論とか都市伝説だと思ってる人がいるけど、金融の歴史を勉強してみると良いわ。とても面白いわよ。

1944年。世界最強の紙「米ドル」が生まれた

第1次世界大戦と第2次世界大戦で、戦場になったヨーロッパはボコボコだったんだ。
さらに、アジアに持っていた植民地は日本がとってしまった。

日本が敗戦して撤退すると、アジアの国々はみんな独立しちゃったのだ。
だからヨーロッパは一気に弱くなってしまった。

IG証券

一方で、アメリカは日本などの敗戦国からゴールドを全没収して超儲かったんだ。
当時、世界のゴールドの70%以上がアメリカに集まっていたらしい。

そんなこんなで1944年くらいから、米ドルを世界の基軸通貨として認めさせたんだ。

アジアによくある戦争博物館。カンボジアにて

米ドルの歴史を説明すると、まず始点となるのはブレトンウッズ体制というやつ。
第2次世界大戦の終盤1944年に、アメリカ中心の連合軍(44ヶ国)が集まって、米ドルを世界の基軸通貨にすることにした。

目的は、世界大戦でボロボロになった世界経済を立て直すために、固定相場制の通貨を使っていこうよ!って感じだ。一応。

そのためには「米ドルに価値がある」ってことを保証しないといけない。
普通に考えたらドルなんか、ただの紙だからね。

そこで、
ゴールド1オンス(31g)=35ドルというレートで固定して。
アメリアは「いつもでドルとゴールドを交換するよ」って約束したんだ。

だから、ゴールドは米ドル建てになったんだよ。

自国の通貨が基軸通貨になると、恐ろしい利益があるんだ。
だって、ただの紙にドルの絵をプリントしただけで、世界中の物を買えるのだから

ジャイアンの有名な言葉「お前の物は俺の物俺の物俺の物」ってのがあるけど、まさにそれと同じ感じだよ。

ちなみに、この時に世界銀行やIMFっていう謎のヤバそうな組織も作られたんだよ。

徐々に信用と権力を失い出す米ドル

戦後まもない1950年に「朝鮮戦争」が始まった。
アメリカも参戦して、朝鮮戦争はアメリカVS中国ソビエトという代理戦争になっていったんだ。

ベトナムのハノイの軍事博物館にて撮影。

その後も元気なアメリカは、3年に1回のペースで戦争をしていった。
そして、1965年にはベトナム戦争に参戦した。

北部ベトナム軍はソ連製の最新兵器を使っていたんだよ

ベトナムでは大苦戦をした。
そのため、アメリカの軍事費はガンガン増えていって、アメリカは戦争を続けるために、ドル札を刷りまくったんだ。

一方で、この年代になるとヨーロッパや日本の経済が大回復し、アメリカ製品よりも安くて良い物を作れるようになった。

リリーちゃん
リリーちゃん

日本は在日米軍に軍服、テント、鉄、コンクリート、兵器などを沢山売ってボロ儲けしたの。

だから日本は戦後すぐに奇跡の復興を遂げることができたってわけ。
戦争でボロボロになって戦争で稼ぐなんて、なんだか皮肉よね。

アメリカは刷ったドルで日本や海外から物を大量に輸入していったんだ。
その結果、世界中にドル札が大量に増えていった。

すると、ドルを信用しなくなったフランスとドイツが「ドルいらないからゴールドを返してね!」と言った。アメリカが持っていたゴールドはごっそりと無くなってしまった。

そんな1971年のある日、とんでもない大事件が起きた。
アメリカのニクソン大統領が突如TVで言った。

「もう、持ってるゴールドが減っちゃったので、返金はやめま~す!」
「文句あるやつは名乗り出てね~」

これをニクソンショックという。
事実上の債務不履行(デフォルト)だよ。

まぁしかし、恐ろしいほどに自由な国だよね。
借金を踏み倒すことなんか、何とも思ってないんだ。
たぶん、日本がやったら弁償させられると思うよ。

それまでは、米ドルと世界の通貨の交換レートを固定していた。
しかし、米ドルの信用が低下してしまった、つまり価値が低下してしまったので
アメリカは「ドルの切り下げ」をやった。

切り下げというのは具体的に
1ドル=360円=ゴールド0.886gで固定だったのを
1ドル=308円で交換するようにレートを変更したんだ。

1ドルの価値を16.88%も下げたということだ。
今でいうと1ドル110円だったのが94円の円高になっちゃう感じ。

リリーちゃん
リリーちゃん

その影響で日本の高度経済成長は鈍化したの。
円高になると日本国内の輸出産業は儲からなくなってしまうんのよ。
例えば、今までは日本車1台を1万ドル(110万円)で売っていたのに、それが94万円になっちゃう。利益が16万円も減ってしまったの。

まぁ、それまでがアメリカが超イイ条件で買ってくれたボーナスチャンスだったというのもあるけどね。とにかく、この円高の流れで、日本の高度経済成長は鈍化していったの。

その後も、米ドルの信用はどんどん低下していって、1973年には1ドル308円を維持するのも無理になって、ついに日本は固定相場制から抜けて変動相場制にしたんだ。

その結果、ドルの価値はドンドンと低下し続けて、今では1ドル=110円で買えるようになったのだ。超絶なドル安円高になったんだ。

これと同じことが世界中の通貨や、ゴールドや原油など対して起こっている。

つまりはこの何十年かで、ドルの価値(=信用)がどんどん低下してきたという意味なんだ。

この流れが続けば、そのうち米ドルが基軸通貨ではなくなる日が来るかもしれないね。
実際に今の基軸通貨はドルの他にユーロというのもあるね。

リリーちゃん
リリーちゃん

イギリスのポンドは、1822年から100年くらいは基軸通貨だったのよ。
米ドルは、1944年から既に75年くらが経っていて、世界にはEUのユーロとか、中国の元とか、ビットコインなどの次の基軸通貨になりそうなものが出てきているの。
基軸通貨の変わり目には、世界大戦が発生するのよ。だから2045年頃の世界はヤバイかもしれないは。

コインチェック

米ドルに対抗する基軸通貨戦争。大規模経済圏の歴史

基軸通貨を使える経済圏を持っていると、とんでもない利益がある。
過去にもいろんな国が自国主導の経済圏を作ることを目指したんだよ。
支配力が強い場合は、これを植民地とも言う。

ドイツの「生存圏」と「EU」

第2次世界大戦の時、ドイツは「生存圏」というドイツ帝国を作ろうとした。
んで反発をくらって世界大戦ではボコボコに負けた。

でも、また数十年をかけてアメリカに対抗する組織を作ってきた。
それが欧州連合EU(ユーロ)なんだよ。ドイツってマジで強いね。
そんなドイツは、せっせとゴールドを集めているよ。

ちなみに、ドイツの言いなりになりたくないイギリスはEUと距離を置いているんだ。
それが先日、イギリスがEUから離脱したブリグジットってやつだよ。

日本の「大東亜共栄圏」

第2次世界大戦のときに日本もアジアに侵攻していって「大東亜共栄圏」という日本帝国を作ろうとしたんだ。
簡単にいうと第2次世界大戦は、植民地を持っている国VS植民地が欲しい国って感じかな。

結果、日本はアジアから欧米諸国を追い出したのだけど、その後はアメリカ軍にボコボコにやられて、今はアメリカの子分になったんだよ。

ベトナムのヴィンを取材。日本軍が攻めて来た時の話をしてくれた92歳のおばあちゃん。

ちなみに、敗戦国の日本やドイツやイタリアが持っていたゴールドは、全て連合軍の大将アメリカに取られちゃったんだ。まぁ戦争に負けたら普通は全部とられるよねort。

そして、今でも日本はゴールドをほとんど持っていないんだよ。代わりに米ドルは1兆ドルも持っていて、それは世界で一番多いんだ。アメリカの子分だからドルを買わされてるってのもあるけどね。

だから、アメリカに断りなくドルを売ってはいけないし、日米政府間にはそういう密約があるんだよ。
日本国民のお金で買った1兆ドル(110兆円分)。
換金できないドル貯金。
なんだか植民地みたいだね。

アメリカのライバル「ソビエト連邦」

第2次世界大戦後には、ソビエト連邦というガチでアメリカと対抗できる勢力があった。
でも、経済が上手く回らなくなってしまい崩壊した。
私が子供の頃は、ニュースによくゴルバチョフ大統領が出ていたよ。

フランス植民地帝国

フランスもアフリカを植民地化してた。
実は今でも搾取しまくっているという話だ
だからフランスはワガママを言えるし、あんまり働かないでも裕福だし、おしゃれとかワインが強いんだってウワサだよ。

中国の「一帯一路」

そして今、アジアで大規模経済圏を進めているのは中国の「一帯一路」だよ。
中国は、アフリカやヨーロッパともパートナーシップを結んでいるんだ。
アフリカで勝手にゴールドを掘っちゃって怒られてるなんてウワサがあるね。
ドイツとも密接に手を組んでいるんらしい。
中国もドルを売ってゴールドを集めているよ

まさに歴史は繰り返すだね。
これ全て、自国の利権を増すための勢力拡大だと思ってOKだよ。

そんなところに突如現れたのが、国籍をもたない基軸通貨。
それが仮想通貨ビットコインだよって話はまた今度。

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